引き寄せの法則系の最強本『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』書評

引き寄せの法則系自己啓発本の決定版

『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』(サンマーク出版)

今まで「引き寄せの法則」を、うさんくさい、スピリチュアルっぽい(スピリチュアルは苦手…)と思って敬遠してしまっている方こそ、一度読んでみることをおすすめします。
個人的には、アファーメーション関連の本としては、この1冊を決定版としてしまって良いと思っています。
読み物としても面白いのですが、アファーメーションのマニュアル本としても使いやすい仕様になっています。とにかく内容が濃い。

かく言う私も、アファーメーションに一定の効果があるというのは感じながらも、引き寄せの法則とまで言い切ってしまうと、ちょっとうさんくせえなぁ…と正直思っていたわけです。本書は、そのバランスを上手く取っていて「あ、これなら納得。素直に実践してみよう!」と、腑に落ちる内容です。

『ブレイン・プログラミング』は「引き寄せの法則」をロジカルにした本

まず、この著書『ブレイン・プログラミング』の特徴は、「引き寄せの法則」すなわち「アファーメーション」がなぜ私達の願いを叶えてくれるのかという点について「RAS」という脳の部位を中心に、ある程度科学的かつ、論理的に説明していることが挙げられます。
これは、アファーメーションの根拠を示す一方で、無尽蔵に願うだけで目標が叶いますというわけにはいかない部分も、逆に指し示すものになっています。
本書では、RASの願望実現効果について読者にポジティブなエネルギーを与えたいために、限界について詳細は触れていませんが、注意深く著書を読み込むと、願うこと以外に何が必要なのか、願っただけでは叶わない部分というのも朧げながら感じることができるはずです。

また、本書を書いたアラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ(夫婦だそうです)は、累計発行部数2700万部を超える著名な作家です。日本では、『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者と言えば、「ああ、あの本か!」とピントくる人も多いでしょう。
相当なベストセラー作家だったので、順風満帆な人生だったのかなと思ったのですが、著者夫妻は信頼した人から騙されて数億円規模の借金を負ったり、その苦労から夫がうつ病を患ったり、また治癒の確率3%と言われるがんにかかり、それを克服して生き残るなど、かなり波乱万丈の人生を送っています。
しかし、それを乗り切っているのが単純に「アファーメーションで引き寄せちゃいました」という話ではなく、とんでもない努力をしていることとの合わせワザである点に注目です。

「アファーメーション」についておさらい

さて、本書のエッセンスに入る前に、まずはアファーメーションについて簡単におさらいしてみましょう。

アファーメーションというのは、自分自身に対して肯定的な言葉を繰り返すことにより自己暗示をかけ、潜在意識に働きかけることを言います。
で、何のためにこれをやるのかというと、自分の気分を上げるため…ではなくて、潜在意識に達成したいセルフイメージを毎日毎日刷り込んでいくことで、性格や自分の行動が変わっていき、望みを達成できるというわけです。

アファーメーションの効果については、科学的にも肯定的なもの、否定的なものそれぞれ見解があります。
自己啓発本の中には、理屈ではなく、個別の成功体験を羅列して説得性を持たせる本も多く、努力をしなくても自然に願いがかなってしまうかのような書き方をしている本も多かったり、スピリチュアルな装いを持っているものも多く、結果的に熱狂的なファンもいる一方で、敬遠している人も多い印象があります。

本書『ブレイン・プログラミング』も、例にもれずアファーメーションの主要なパターンをなぞっているのですが、アファーメーションが効果がある理由について、「RAS」という脳幹にある「網様体」という神経の集まりの機能を引き合いにしています。

RASと、目標実現の関係

RASの特徴について、著書から分かりやすいポイントを引用してみます。

※P23引用
RASは、入ってくる情報をふるいわけて、何に注意を向けさせるか、どれくらい関心を呼びおこすか、どの情報をシャットアウトして脳に届かないようにするかを判断する。

※P25引用
 脳は毎秒、四億ビットもの情報を処理しているが、そのうち意識的に処理される情報は、わずか二〇〇〇ビットである。残りの情報は意識にものぼらない。
 つまり、脳に毎日送られる情報のうち、99.999パーセントは、あなたの知らないうちに処理され、消えている。なぜなら、そうでもしなければ、日々を平穏無事に過ごすことなどできないからだ。
(中略)
だから、人は進化の過程でRASというしくみを獲得した。すべての情報をふるいわけ、そのなかからいつでも自分にとって大事なものだけを拾い上げるツールを。

※P59引用
 何をしたいのか、何が欲しいのか、何になりたいのかが、はっきりわかると、RASはそのための方法を探し始める。
 目標を心に決めると、それに関する情報が次々に目や耳に入り、くわしいことを知ることができるようになる。実に単純な方法だ。それなのに、実行する人はほとんどいない。
 目標のリストをつねに読み替えいていると、自分にとってどの目標が本当に大事なのか、あるいは大事ではないのかが見えてくる。
 その時は、新しい項目を書き加えたり、すでに書いた目標を修正したり、削除したりするとよい。やがて、何度読んでも輝きを失わない目標がいくつかあるのに気づくだろう。それが、あなたにとっていちばん大切な目標である。

RASを活用した実際のワークの仕方やステップは著書に書いてあるので興味がある方は、それに沿ってやってみるといいでしょう。

ただ願っても実現しない。行動に繋げることが重要

RASに望むことをプログラミングすることこそが、本書でもっとも大切と言われている点なのですが、他のアファーメーション本と「ブレイン・プログラミング」が異なるのは、願望だけでなく「行動の重要性」について、至る箇所で主張している点です。
例えば、目標にしっかり期限を切ることを主張していたり、大きな最終目標に繋がる現実的な小さな目標を切り分けるなど、行動を怠らないための工夫を推奨しています。
また、目標そのものについても常に、何度も細く見直して修正をかけるというシビアなPDCAを課しています。

※P103引用
ゴールまでの道のりが長ければ、一年にこれだけ、一ヶ月にこれだけ、一週間にこれだけ、一日にこれだけ、一時間にこれだけ進むというように、小さく分けるとよい。一 つの大きなプロジェクトを小さな作業単位に分けると達成しやすくなって、中止することなく最後の最後までやりきることができる。

具体例として著者が上げている事例も、願ったら自然にかなったというだけでなく、尋常ではない行動と努力を伴うものが多く、極めてまっとうな側面があります。
もしかすると、簡単な解決策を求めて本書を手に取った人の中には、「アファーメーション」+「超絶努力」みたいな空気を感じ取って、がっかりする人がいるのではないかと思うくらいです。

第10章の「数のゲームを楽しむ」では、

※P235
人生ではどんなことも、この法則が成功の鍵を握っている。
「平均の法則」とは、同じ条件で同じことを何度も繰り返せば、つねに一定の結果を出せるという法則である。
(中略)
人生であなたが手がけることも、これと同じように、何回挑めばそのうち何回成功するかという確率がある。知らなければならないのは、この数字である。

といったことについても触れています。
そこで、実際に紹介されている例が、結構なレベルで根性が必要なものばかり…。
おそらく、著者にとっては、目標設定を明確にすることは、正しい努力をするための必要条件であり、十分条件ではないのでしょう。

私の経験ですと、具体的な目標設定を決めた後に、どのような行動を起こすべきかまでが具体化されていないと、いくら自己暗示をかけたところで、実現できないことが多いと感じます。もちろん、何をすべきかが具体化できていな時こそ、アファーメーションが重要で、漠然とした願望の自己暗示を続けることで、日常の生活やプロセスの中から行動の指針が見えてくることもあります。
本書では、そのような点もしっかりフォローされており、大変誠実な著書であると感じました。

願って、計画して、行動して、修正するまでPDCAが書かれているのが本書の特徴

「ブレイン・プログラミング」では、アファーメーションに関するものだけでなく
・新しい習慣を身につける。
・数のゲームを楽しむ
・ストレスに打ち勝つ
・恐怖と不安を克服する
・絶対にあきらめない
・どん底から再出発する
といった章も用意されており、行動しつづけるための部分にも重きが置かれているのが分かります。

私自身は、「アファーメーション」については、肯定的な立場です。実際に「アファーメーション」のプロセスで普通に考えると絶対に無理だと思うようなことが幾つも叶っているので、個人的にはしっかり効果ありだと判断していますし、端からバカにしている人は、ちょっともったいないかなと思っているので、半信半疑の方は、本書を読んで判断してもらいたいと思っています。

容量は400ページと大容量なのですが、著者の筆力がすばらしく(訳も大変読みやすいです)、読ませる力がすごい本でもあるので、その点でもおすすめです。

『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』(サンマーク出版)

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